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環境科学科:学習林に棲む動物 6月5日

 県内でツキノワグマの出没ニュースが相次ぐ中、学校から2㎞先の地域でも目撃情報があったことから今年も学習林の動物生態調査を兼ねて、トレイルカメラを設置しました。

学習林南側 入口(盛岡農高西門)

 ここは学習林の「どんぐりロード」、平成14年度に当時の林業科の生徒が開通させた道です。令和2年から3年にかけて、更に林道が延伸され、奥まで踏み入れることが出来るようになりました。林内には様々な道の名称がつけられています。

ホンドタヌキとみられる動物

 カメラを設置したその日、これは「ホンドタヌキ」でしょうか。右手側にも光る目が見えるので、少なくとも3匹はいます。
 日中の実習では目撃したことはありませんが、学習林内の特定の場所に「溜め糞」をする場所があるため、環境科学科の生徒もここにタヌキが居ることはなんとなく知っています。

ニホンジカ 昨年からよく林内に足跡が残されています

 こちらは「ニホンジカ」です。実は昨年もカメラに写っていたことから、学校周辺にもいることを認識していました。動物科学科が4月28日付で更新したnote記事にも本校牧草地でシカの角が落ちていた話題があります。
 本来、滝沢市周辺は個体数は多くない動物です。しかしこの数年で生息域が広がりをみせています。
 環境省のデータでは江戸時代に秋田・青森ではニホンジカは絶滅しましたが、2014年、2020年の調査では新たに生息が確認されていることが報告されています。今後、農林業への影響が懸念される動物のひとつです。

君の名は。

 これは全景が写っていないので確証できないですが、「ハクビシン」?かと。
 タヌキの尻尾と異なり、スリムで末端にかけて黒くなっています。また頭部付近も黒みかかっていることから推測ですが特徴からハクビシンの可能性があります。
 令和3年度の県内農作物被害金額で、5番目にハクビシンが挙げられています。元々は戦時中に毛皮用に持ち込まれた説もあれば、江戸時代からいた説も・・・ある県では天然記念物に指定(現在は解除)されたときもあったようですが、今では悩ましい動物の一つとして個体が全国的な広がりを見せたようです。

本校が移転する前、昭和14年あたりは国・県の畜産関係施設で構成されている地域だった
(今昔マップ on the web)

 最後に、今回写った動物で一つ。
 本校の近くにある滝沢森林公園(ネイチャーセンター)は昭和12年に農林省毛皮獣養殖所がありタヌキの養殖が行われていた地でもあります。(今昔マップ on the web)昔から動物との縁のある土地なのだと感じたところです。

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