環境科学科:つる切り実習と学習林の霜被害(5月23日)
今日の授業は科目:農業と環境・総合実習にて「つる切り」を行いました。
本校の学習林は、カラマツ人工林を主体とした防風林と、広葉樹の自然林で構成されています。学習環境として最適な森林ですが、面積も大きいため管理が行き届かないところも散見されます。
特に樹木に絡みつく、「つる」が深刻。成長を阻害するだけではなく、木材にするため生産している木にとっては、つるを放置すると変形につながります。
そのため、4年前から段階的につる切りの実習を取り入れています。
ここは、昨年冬に処理をした広葉樹林。今の時期にきれいな花を咲かせる「フジ」や「クズ」などが絡み、奥のクリ園に踏み入ることが出来ない状態でしたが処理をしたおかげで、日の光が入ります。
さて本題の1年生の実習では、グラウンド沿いのカラマツ防風林を対象に行いました。
腰のこの使い方を学んだ後、みんなで処理作業に取りかかります。ただ切断しただけでは、つるが再生する可能性があるので剥がせるところまで取り除いていきます。
短時間でしたが、安全に腰鋸の使い方を学ぶことが出来ました。
ついでに・・・盛岡でも雪が観測された8日(月)の寒さで、学習林の植物は霜の被害を受けています。このあと時間がたてばスギなどにも被害が見えてくるかも知れません。
この植物はサルメンエビネ。ラン科の高山植物で、希少植物のひとつです。岩手県では絶滅危惧種のAランク、環境省では絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。
校地内に自生しているものを、バイオテクノロジーで増殖させ学習林に定植しています。 この時期きれいな花を咲かせるものの、この寒さで花にもダメージがありました。
黒く変色している部分見えるでしょうか?
霜の被害。ホオノキや、クリなど様々な種類の樹木に同様の被害が見られています。大丈夫だと思いますが、夏にかけて学習林内の樹木にどのような影響がでているか、これからも観察していかないといけないですね。